スクラム会議での発言「〜と感じる」は質問1つで事実に変換できる!


スクラム会議での発言「〜と感じる」は質問1つで事実に変換できる!

もし、会議の場で参加者から「〜と感じる」という発表があったとき、
僕は「どういう出来ごとがあって、そう感じたのですか?」と質問するようにしています。

スクラムの「スプリントの振り返り」会議では、課題(Problem)を上げ、みんなで知恵を振り絞り「これだ!」という解決方法を見つけます。

解決方法を見つけるときに、ブレインストーミングしてアイディアを上げていきますが、
アイディア出しより先に関連する「事実」を列挙していくことをお勧めしています。
全員で事実を発表しまくり、それを参考にブレインストーミングすると、アイディアの質も量も良くなるからです。

事実は、全員にとって客観的で異議のないものです。事実以外はNGです。
例えば、「開発が遅い」は感想であって事実としてはNGです。
「納期に1週間遅れた」は事実なのでOKです。
「見積もりをもっと多めにしておくべきだった」は意見であって事実ではないです。

なぜ事実以外がNGかというと、意見を言われると会議が反論する方向にそれてしまったり、
主観を言われると、場合によっては誹謗中傷に繋がったり、会議が非生産的なものになってしまうからです。
スプリント振り返りの目的は、課題を解決してチームを成長させることです。
ディスカッションの場でも、感想発表会でもないことを忘れちゃいけません。

それでも、発表される事実の中には、事実かどうか微妙なものがあります。

これはどうでしょうか?

エンジニアAさん「スケジュールに無理があると感じる」

たしかに、Aさんが「スケジュールに無理がある」という感想を持っているのは事実なので、
事実として発表しても良さそうです。

しかし、「〜と感じる」というイディオムを許しすぎてしまうと、
感想や意見をなんでもかんでも「〜と感じる」で表現できてしまいます。
課題の実態が見えにくくなり、良いアイディアも出にくくなります。

これを避ける為に、会議の司会ができることがあります。
それは、「どういう出来ごとがあって、そう感じたのですか?」とシンプルな質問を投げかけることです。

Aさんが「スケジュールに無理がある」と感じたのは紛れも無い事実です。
人が感想を持つのは、何らかの体験をしたからです。
感想の裏には、必ず何らかの事実があります
それを引き出してあげましょう。

Aさん「スケジュールに無理があると感じる」
司会「どんな出来ごとがあって遅いと感じたのですか?」
Aさん「うーん、出来ごとですか…」とちょっと悩んでる様子だったので
司会「遅いと感じたのには、何か背景があるからだと思うんです!わたし、気になります!
Aさん、笑いつつ「先週のスプリントは計画時点で工数20でした。普段は15消化がいいところです」

ひとこと質問をするだけで、「スプリント計画時点で、工数が5オーバーしていた」という事実を引き出すことができました。

このように、感想から事実を引き出すことで、課題がより鮮明になるわけです。